赤岩魚を捜して・・・。【其の九 高麗川の源流の一部を偵察】
今期は、奥武蔵の高麗川水系の源流域を岩魚をさがして、辿ってみるつもりである。
『源流の一部に、在来種の岩魚が棲んでいて貴重だ・・・。』と昔の本に簡略ながら書いてあったからだ。
今も、岩魚の在来種は棲んでいるのだろうか。
てな訳で、幾らか春めいた日差しの今日、偵察の意味で竿を持たずに出かけてみた。
此の水系の本流筋は、国道の沿う里川で標高も低く岩魚の棲む領域ではない。
支流に入っても、民家が山道に沿って点々と建ち趣に欠けるし在来種が棲むとは思えない。
“枝沢をさがしてみるしかないな・・・。”
H入に入ってみる。
林道の終点から流れを覗くと、如何にも心細い流れ。
T入に入ってみる。
林道が「通行止」の柵が在り、低い堰堤が在るが水量は殆ど無い。
S入に入ってみる。
此処も林道は更に先に続いているのだが「通行止」の柵、そして大きな堰堤。
この日、此の三つの枝沢を覗いてみたのだが、此の上に果たして岩魚は棲んでいるのだろうか。
それぞれの水量からすれば、とうてい岩魚の棲める水量ではないと思えるのだが・・・。
何しろ、『貴重な在来岩魚が・・・。』と書いてあったあの本は各沢に堰堤が築かれる前の出版だ。
しかし、辿ってみなければ判らない。
其の前に、管轄の漁協に行って規制状況を聞かなければならない。
もう少し暖かくなって、岩魚達が上を向く藤の花の咲く頃になったら訪れてみることにしよう。
* 此の地方では「沢・谷」のことを「入・ヤツ」と呼ぶ。
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コメント
こんばんわ、クラさん
堰堤という構築物は、どれだけの役割を果たしたのか・・・、上部に堆積した砂礫のプールを眺める度に疑問に思うこと暫しです。
自然からすれば負の影響として、沢谷を完全に遮断してしまっていることは間違いないですね。
>竿を携えずこのような探索が続けられる我らに乾杯です。
まったくです、
其処に、人知れて岩魚が棲んでいて、どんな岩魚なのか知れていたら、まず行きませんね。
もっと若い頃に、高い滝や難所に行きあたると、この上にはきっと桃源郷がある・・・と思えていた“山のあなたの空く・・・”って心境が、まだ残ってあるってことなんでしょうか。
投稿: 杣女 爺 | 2017年3月16日 (木) 午後 09時14分
杣女さん、こんな所までと空しさを感じ得ますネ!
あの人工物も必要なのかも知れませんが、辿るに無用の多さにドン引きします。
下の方も仰っておりますが灰汁が薄まり溪魚がそこそこ戻るまで4~5年
あげくには遡上できずただの川になってしまいますよネ。
このような探索は私も大好きですが、あの大堰堤をのっこす体力に難があります(笑)
のっこした先のちょろちょろの流れを見せつけられるとやっぱりと
思うのですがそれでも先を急ぐ気持ちは何なんでしょうかネ!
竿を携えずこのような探索が続けられる我らに乾杯です。
投稿: クラ | 2017年3月16日 (木) 午前 08時05分
ようこそ、ジョージさん
やっと解禁になって春めいてきました。
義兄さんの話、もっともですよね。
源流にまで堰堤が築かれて、多くの沢谷が死滅してしまいました。
堰堤の間に渓魚が現在棲んでいたとしたら、その上には
棲む領域があって“増水時に落ちてきた・・・”と考えて遡ってみてみます。
しかし、今回に探索した沢は、いかにも細くて不安です。
私で、分かることでしたら・・・。
「メール」アドレスに発信しました。
投稿: 杣女 爺 | 2017年3月16日 (木) 午前 06時33分
お疲れ様です。
各地で渓流解禁となり…魚達も釣り人も動き出す
季節になりました。
義父の兄から聞いた話ですが、沢の堰堤工事の際のコンクリートの灰汁で大量の岩魚が死んでしまうそうです。
今回探索の沢でもその様な事があったかはわかりませんが…
画像の水量では不安ですね。
一つ、杣女爺様にお聞きしたい気になる沢があるのですが、沢名を伏せたいのでこちらではお聞きできませんのでメールアドレスを載せておきましたので、もし可能でしたらよろしくお願いします。突然のお願いで申し訳ないです。
投稿: ジョージ | 2017年3月15日 (水) 午前 06時33分